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ランニングラグビーの申し子、福岡サニックスブルース古賀主将へのインタビュー

(4月14日 宗像市サニックス玄海クラブハウスにて)

 昨シーズン、ジャパントップリーグの輝かしいMVPに輝いたのは東芝の冨岡鉄平主将であった。もし、MIP賞(※)というものがあるであれば、福岡サニックスの古賀龍二がふさわしいと、九州のラグビーファンは願ってくれるのではないだろうか。

 トップリーグの試合では、ゲーム終了後直ちに記者会見があるため、各チームのゲームキャプテンは会見場に呼ばれる。負けチームから先に行われ、ゲームを振り返らなくてはいけないという、ある意味酷な場面である。
 昨シーズン、古賀主将はこの会見に全て出席し、冷静にゲームを振り返るコメントを提供してくれた。しかも、ある時は熱く、クールに、そしてユーモアも交えながら。試合中のヒートアッププレイとは裏腹な一面を垣間見た気がする。
 13試合1,040分間、誰よりも声を出し、そして誰にも増してグラウンドを走りまくった。そして冷静かつ正確なプレスキック、非常にクレバー(賢い)な選手であるという印象を持ったのは、筆者だけであろうか?

※MIP賞:(Most Improved Player Award)前年度の成績と今年度の成績を比較して、最も成長した選手に贈られる賞


見事な成績でのトップリーグ残留、おめでとうございます。
  ありがとうございます。リーグ終了直後は、よくやったなあと自分・チームを誉めていたんですが、時が経つにつれて悔しさが出てきましたね。あの試合、あのプレイさえなければもっと勝てたんじゃないか、もっとやれたんじゃないかってね。
東芝の冨岡鉄平(前主将)氏とは、福岡工業大学での同期生でしたね。
 皆さんご存知ないかもしれないけど、昨年の東芝戦で戦ったのが、実は鉄平とは8年目にして初めてなんですよ。チームとしては、練習試合も含めて数多く対戦してますが、どちらかが怪我あるいはベンチウォーマーとかでね。
試合中、意識しましたか。
 意識は確かにしましたね。普通なら横にフォローしている味方にパスした方がいいのにと思ってディフェンスにいってると、鉄平は回さずに僕に突っ込んでくるんですよ。(笑)
(※冨岡さんが里帰りの際は、いつも会って話をするという大親友だそうです。)
ジュニア時代の頃を教えてください。
 佐賀の小学校で2年生からラグビーを始めました。その頃としては珍しく小学校にラグビー部があったんですよ。週二回の練習でしたが、近くにラグビー指導者がいて、熱心に指導してくれましたね。ポジションはスタンド・オフ(今のベースはこの頃からでしょうか。納得です。)
 これも皆さん知らないと思うんですが、中学の3年間は野球部に所属し、センターを守ってました。どうしてもラグビーを!なんて気はさらさらなかったですね。
それが、佐賀東高校でラグビー部に?甲子園を目指せたのでは?
 その頃は普通のミーハー少年でしたから。高校球児は当時頭を刈って丸刈りにしなくちゃいけないじゃないですか。恥ずかしいしイヤですもの(笑)
 それと、小学校で指導してくれた根本さん・持丸さんに約束しちゃったんですよ。「高校にラグビー部があったら入りますよ。」って。だって、佐賀東高校にラグビー部なんかないって思ってましたもの。これで、高校行ったら遊べると思ってたんですが(笑)
県下に5校しかないラグビー部が存在していたんですね。
 そうなんですよ。まいったなあ!でも約束したからまあいいかって感じですかね。
 当時から、佐賀工業高校の天下でしたから。100点ゲームとまではいかないまでも、ボコボコにやられてましたね。この頃からFBをやらせてもらってたんですが、佐賀工業高校の選手にタックルに行くと吹っ飛ばされてましよ。こいつら人間じゃないって感じかなあ(笑)
福岡工業大学入学も、何か面白いエピソードがありそうですね。
 僕はラグビーじゃなくて、一般推薦で合格したんですよ。それで、大学の近くに下宿先まで決めていて、さあキャンパスライフを楽しむぞお!なんて思っていたら、大学の学生課から連絡が入って、早くラグビー部の寮にはいりなさいってね。
 なんでと思って聞いたんですが、合格通知貰った時、大学のアンケート用紙が来てて、希望するサークル・部活動の欄があったんですよ。何気なく、ラグビーやってたから、そう書いたら。はめられましたね。あと、下宿先の解約でおおわらわでしたよ。
大学時代はやはり福岡大学の後塵を拝していたんですか。
 そうですね。大学選手権には無縁でしたし。3年の時に福岡大学には勝ったんですよ。でも、同時に九州産業大学に敗れて優勝を逃しましたし。
 2年生でレギュラーになりました。最初のデビューはウィングでした。今でもこんな細い体型でしょう?昔はもっとやせてました。先輩・コーチから「こいつはとても物にはならんわ。」って言われていたらしいですよ。
そして、いよいよ福岡サニックスですね。
 そんな僕を、当時の監督コーチングスタッフが3年生の時から熱心に誘ってくれましてね。最後はお世話になろうかと思いましたね。
 それでも、他の企業・チームにも憧れてたんですけどね。
あらためて昨シーズンを振り返っていかがでしたか。
 先にもお話しました通り、時が経つにつれてじわじわと悔しさ・反省の弁が出てきましたね。
 東芝のフィフテーンのどこが素晴らしいかというと、あの13試合のリーグ戦、どんな相手にも同じモチベーション・チームスタイルで全力でぶつかってくるじゃないですか!そして個々の選手が、東芝ラグビーのなんたるかを熟知してプレイしている。おおいに見習う所がありますね。正直言って、サニックスがそれをやってきたかというとNOです。いい目標だと思っています。
しかし、一昨年の11連敗から、今日までの飛躍。古賀さんのキャプテンシーならではではないでしょうか。
 いやいや、遠藤さん(現在リコー所属)・乾さんと素晴らしい歴代主将のあとでしょう。僕はなにも出来ないから、チーム個々人の選手が自分達でやらなきゃって思ったんじゃないですか?
 試合中一番後ろから声をかけても、誰も聞いてないし声がとどきませんもの(笑)
最後に、今シーズンに向けての抱負、多くの古賀ファンへの熱いメッセージをお願いします。
 世間では、目標はマイクロソフトカップにでる事(上位4チームに残る)と言われてますが、トップチームに居る以上目標は優勝ですよ!
 九州から出た先輩チームとして、コカ・コーラ、九州電力には絶対負けません。負けられませんから。
 それが、僕達福岡サニックスブルースの使命であると考えています。今年も藤井監督以下、スタッフも含めて力一杯がんばります。そして、昨シーズン以上に走りますから。
 試合を見に来てください。応援宜しくお願いいたします。

【後記】
 爽やかな小春日和のもと、古賀主将とのインタビューは時間をかなりオーバーしてしまいました。古賀さんのリップサービスもあったのでしようが、数々の楽しいエピソードも話していただけました。飄々と語っていただくその風貌には、最後尾からスペースを見つけて、華麗なステップをきるFBの名プレイヤーとはほど遠く、柔和で終始笑顔を絶やさない人なつっこさが印象的でした。
 しかし、二度ほど彼の眼光鋭い表情を筆者は見逃しませんでしたので、ご紹介しておきましよう。
 「優勝を狙いに行きます。」「コカ・コーラと九州電力には絶対負けません。」

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